研究期間 | 2020/04/01 ~ 2023/03/31 |
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研究課題 | 冷熱最大活用のための低温流れの燐光温度速度計測法開発と乱流熱流束の計測 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(B) |
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
概要 | 本研究では、従来開発してきた感温性燐光粒子を用いた手法を低温に拡張、任意の作動流体に適用可能な低温の温度速度同時計測法を開発する。
本研究ではまず低温で感温性を示す蛍光体や金属錯体分子を-190~0℃の範囲で探索し、低温で感温性を示す物質の特徴を見出すことにより、その温度依存性のメカニズム解明に資するデータを取得する。次に、-190~0℃の固体表面温度分布の非定常計測を±3℃の精度で実現する。更に、低温で感温性をもつ燐光物質を含有するトレーサーを合成して温度速度同時計測法を開発・最適化し、その精度・時空間分解能を向上させる。-40~0℃の低温の液体流れの温度速度同時計測を、測定レンジの1/25の温度精度で実現する。 センサ物質探索では初年度に構築した低温分光ステージを用いて、無機蛍光体および金属錯体分子、約35種類の候補物質について、発光特性(燐光強度、スペクトル、寿命)を-190~0℃の範囲で測定し、低温条件において発光特性が温度依存性を示す蛍光体・金属錯体分子を複数発見した。発光スペクトルのデータを分析し、強度法、寿命法、二波長強度比法を適用可能なセンサ物質を特定した。 低温の固体表面温度分布の非定常計測では、-100℃まで温度を下げることができる試験装置の構築に成功し、395nmのLED光源を用いて温度分布の過渡変化を可視化計測した。有機の金属錯体、無機蛍光体という、物質特性の全く異なるセンサ物質を用いてそれぞれ計測に成功した。低温液体流れについては流動試験装置の設計を行い、製作に着手した。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H02073 |