研究期間 | 2011 ~ 2013 |
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研究課題 | ナノ構造制御された新型ポリマー太陽電池の創製 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 特別研究員奨励費 |
研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
科研費研究課題番号 | 11J09568 |
代表分担区分 | 研究代表者 |
概要 | メソ多孔体n型無機酸化物半導体薄膜の作成に関しては、市販のものに比べ熱耐性のある両親媒性界面活性剤を鋳型に用いることで、細孔骨格の結晶化に伴う細孔の規則構造崩壊を防ぐことが可能となることを見いだし、メソ多孔体酸化チタン薄膜の他、これまで報告例の少ないメソ多孔体酸化スズ薄膜の作製に成功した。また、亜鉛ドーピングによる結晶成長抑制と併用することで、メソ多孔体酸化スズ薄膜における細孔構造の規則性向上に成功した。さらに、アンチモンドーピングを施すことで、細孔構造の規則性向上のみならず、導電性向上も達成した。
得られたメソ多孔体n型無機酸化物半導体薄膜とp型導電性ポリマーを組み合わせて有機/無機ハイブリッド太陽電池を作成したところ、無孔のn型無機酸化物半導体薄膜を用いた素子に比べ短絡光電流が増加する傾向が得られた。これは、メソ構造を導入したことにより、再結合する前にp/n界面にたどり着くことができる励起子(電子-正孔対)の数が増加したことに起困すると考えられる。 くし形ポリマー太陽電池の研究に関しては、昨年度作成方法を確立した多孔性陽極酸化アルミナ薄膜を鋳型としたp型導電性ポリマーのナノファイバーアレイ作成を試みた。基板上に成膜したポリマー薄膜とアルミナ鋳型との密着性を上げるため熱プレス処理を施した後、真空加熱を施すことで融解したポリマーをアルミナ鋳型の細孔内に注入することで、局所的にはナノファイバーアレイらしき構造を得ることができた。 |