スズキ ショウ SUZUKI Sho
鈴木 翔
所属 東京電機大学 理工学部 共通教育群
職種 准教授
研究期間 2018/04 ~ 2021/03
研究課題 社会の形成者としての資質を涵養する特別活動の積極的な生徒指導機能の実証的研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 東京理科大学
代表分担区分 研究分担者
概要 本研究では、これまでの教科外教育(特別活動、生徒指導)研究では、研究の調査対象や期間が限定的であったり、定性的な研究において蓄積されてきた実践知を支える数理定量的なデータが欠如していたりするなどの問題が見られること。また、学習指導と生徒指導の機能を関連付けた学術的な研究が極めて少なく、児童生徒に育む社会的資質・能力に関する調査研究が不十分であったことを問題としていた。それを踏まえ、生徒指導のねらいと重なる点が多い特別活動に着目し、特別活動は積極的な生徒指導の実践の場として、生徒の自主性、自己有用感、共感性や向社会性などの社会情緒的能力や自治的な能力等、社会の形成者として必要な資質・能力を育成していることを数理定量的な研究により検証していくことを目的としている。
本年度は、昨年度の予備調査において得られた知見を生かし、公立中学校の教員及び生徒を調査対象とし、特別活動により育まれる社会的資質・能力を数理定量的に把握していくための質問紙及び質問項目を開発した。この質問紙を用いて一学期に1回、二学期に1回の本調査を実施した。質問紙調査の対象は、近畿地区のX市(10校)・Y市(4校)・Z市(2校)の中学校教員と生徒(16校)である。調査票及び有効回収率は、生徒票(第1回は、9,488名)が90.5%、教員票(643名)が71.9%であった。年度内に質問紙調査を終え、次年度は、その分析とまとめを行う。
以上の研究により特別活動と生徒指導との相関関係及び因果関係等について定量的に明らかにしていくことは、これまでの教育実践から得られた知見に新たなエビデンスを付加することとなる。これにより、教科教育と比較するとアカデミックな研究対象とすることが困難であった特別活動の教育的な意義並びに価値について、新たな地平を見出すことが可能となる。
PermalinkURL https://researchmap.jp/showsuzu/presentations/31197863